米国版、チャイナ・サーヴィスの育成とも呼ぶべき作品です。ただし主人公は外交官ではなく、後にアメリカの中国遠征軍(?)のトップとなる陸軍の軍人です。彼の一生を通じて、米中関係の不思議な緊密さとアメリカが中国に魅惑されながらも最終的には、必然的に中国に裏切られるという米中関係の定型が詳細に描かれます。この定型の論証のプロセスでは、必然的にstilwellのcounterpartであった国民党がネガティヴに描かれることになり、その陰画としての中国共産党の役割はその全体像の描写においてぼかされたままのようです。結果として、中国についての描写は、あくまでも不可解なオリエントという角度からの文化論的なアプローチが前面に出てきていたような印象が残っています。このようなアプローチだけでは、中国の謀略と情報戦略そしてアメリカサイドでの受け手の政治的な思惑が複雑に交錯した30−40年代の米中関係のあるグロテスクな部分の実相が捨象されてしまったというのが、今の私の後知恵に基づく感想です。その後tuchmanのいろいろな著作を読む中で、驚くべき事実に遭遇しました。というのは、tuchmanはあの太平洋問題調査会のメンバーとして、日本に数年滞在していたというのです。商品の情報カテゴリーCD・DVD・ブルーレイ > CD > その他商品の状態目立った傷や汚れなし,細かな使用感・傷・汚れはあるが、目立たない